じいいっと見つめながら思っていると、「? なに」とかっくんがこちらを見てしまい、やり取りは終わった。

ちぇっ。

見てみたかったのに。


「まあまあ。あなたも座って座って」


「大体お前がなー、一番肝心なことを言わないからー…」


「もういいじゃないすんだことは」


「すんだことって…! 重要なんだよ…!」


お義父さま、同情します…。

泣いていいと思います…。


「今日は泊まっていかないの?」


「はい。ご迷惑をおかけしても悪いから…」


「迷惑なんてとんでもない。あたしの娘よ」


「ありがとうママ」


だけど、テレビやなんかが押し寄せたらやっぱり大変でしょ?

念のため…今日にはもう、日本を発つ。


「残念ね…。お赤飯、炊こうと思ったのに」


「おせきはん?」


「ええそうよ。おめでたいときに食べるの」


「ふうん……美味しいの?」


「別に俺は好きじゃねぇな」


「へえ…」


ところで…さ。

…ねえ? 大事なこと、言わなきゃならないよね。


「ね、かっくん❤」


「……」


「あらなあに?」