――― ―… “好きな子作りなさいよ” 空が少しだけ赤い放課後。 私の頭の中には、実里の言葉がリピートしていた。 「……好きな子。」 私はポツリと呟く。 作れ言われてもなぁ。 私、恋出来ないし。 私、恋したくないし。 私には過去があって“恋愛”というものと“男”というものが嫌いになった。 あれは、10年前のこと……――