工藤がバットをブンブン振って構えた
【次こそ・・・】
スーッ
白球がもの凄いスピードで飛んでいく
キンッ
パシーン
「当たった。よし・・・」
「なかなかだな。だがこれで終わりだ。」
ライジスが足を上げ、前に踏み出す
【来い!!】
スーッ
【見えた!!!!!】
カクン・・。
白球はベース前で軌道を変え、工藤から離れていく。
【ス・・・スライダー!?】
パシーン!!
『ストライク。アウトです。5番天野君。』
工藤がヘルメットをとって脇にはさむ
「今のボール、スライダーですよね??」
「あぁ。しかもストレートとスピードが変わらない。
高速スライダーだ。」
天野は一礼してバッターボックスに向かう
「次は劣木だね。がんばってー」
一文って終始この調子なのかな・・・。
「おーやってるな★水木中vsアースト・クルテスか」
黄色のユニフォームをまとい、グローブをもった少女が
グラウンドの外から試合を見ている。
ベンチは、すごいことになっていた。
マネージャーの3年赤星詩織が全員の手当てをしていた。