【幅野。どうする??】

幅野はワインドアップで投げる

スーッ

パシーン


『ス・・・ストライクです』


「すごいね。今の134㌔だったよ」

一文が嬉しそうに言った。

「僕もしたいな~野球。」

コイツ、どんだけ天然だよ・・。


【ココに来て覚醒か!?だが、打てない球ではない!!】

【行ける!!!】

スーッ!!

ズバーン

天野が思わずミットごと手を振る

「138㌔!?すっごーい!!」

「何だと!?まさか中学生にここまでのレベルの奴が・・・。」

【これが、対アースト・クルテス用のボールだ】

スーッ

「もらったー!!!!」

ギュインッッッ

パシーン

『ストライクアウト!!』

「しゃーァァァ」

だが、それを喜ぶものは数人だけだった。

工藤・幅野を除く守備陣はみな、倒れてしまっていた。


「工藤キャプテンー」

一文が制服を脱ぎ捨てた

「僕、野球部に今日入部しました。試合させてください。」

「あぁ。いいぜ。ファーストに・・・。
 もう1人居るのか??」

工藤キャプテンと目が合う
僕は必死に笑顔を作る
なにやら一文と工藤キャプテンが話している

「劣木、君、左利きだろ??ファーストに入れよ」