色々と話しをしている間に、
辺りはすっかり暗くなっていました。

なので彼の厚意に甘え、泊まらせてもらう事になったのです。



その家の一室に布団を敷いて貰い、床に就きました。


ウトウトと意識が離れていきそうな頃に、窓の方から音がしたんです。


開ける訳でも無く、叩く訳でも無い。

何をしてるんだろうと、不思議に思い、目を開けました。

顔のすぐ横に、窓はありました。
ですから、目を開ければ見えたんです。

カーテンの隙間から、人の目が。

少しだけ開いた隙間から、誰かが覗いていたんです。



恐らく、女。

じっと、私を見ていたんです。
何を考えているのか、感情の読み取れない目で。


こっちには何もわからないのに、
けれど向こうは、私の何もかもを見通しているような。


気持ちの悪い視線でした。