話をしてくれたのは、私と同じ位の歳の男性でした。
彼もまた、呪いに付き纏われていると。
もしもどうにか出来るのなら、と、互いの家の話をしました。
彼の家が纏うのは、
永久に実らない恋に、女がかけた呪い。
愛している筈なのに、
自分を決して好きにならない男が憎くなり、
例え男の幸せがそこにあったとしても、
誰かと一緒になられる位なら。
その前に、死ね。
男は想い人に何を告げる間もなく、死んでしまった。
それ以来、その家に生まれた男は、
誰かを好きになると死んでしまう。
そんな呪いが、彼の家にはかけられていました。