十一月十八日。

気持ち良い晴天を約束するような、清々しい朝。

美佳は緊張と期待を胸に、慎吾から借りた制服を着て、いつものように待ち合わせ場所で千尋を待っていた。男子の制服――学ラン――は動きにくい。

二、三分して千尋が来た。

学校までの会話の内容はもちろん文化祭。
練習のことやオープニングについて本音を言い合う。

お互いまだ言い足りないうちに学校に着いてしまった。