あっさりとバイトが決まった。
家に帰ると、トキヤとみゆくんが
リビングにいた。
『おかえりー』
みゆくんがジュースを飲みながら
言った。
『ただいま』
『どこ行ってたんだ?』
トキヤがわたしの目も見ないで
ぶっきらぼうに言う。
『バイトの面接だよ、
採用決まったの』
『そうなんだ。
それは良かったね、おめでとう』
みゆくんが冷蔵庫まで行って
ビールを持ってきてくれた。
『飲みなよ』
みゆくんにそう言われて
ビールをごくごく飲んだ。
『お前、酒強いのか?』
トキヤが怪訝そうにわたしを見る。
『顔、真っ赤じゃん』
トキヤが水を持ってきてくれた。
『京ちゃんごめんね』
わたしはトキヤの腕の中で…
トキヤに水を飲ませてもらった。
『ありがとう…』
『トキヤの部屋で
介抱してあげたら?』
みゆくんがにこっと笑ってそう言った。
トキヤの部屋に行く、
ってことは
そういうことでしょ?