『おはようございます』
『よく眠れた?』
いやっ…
眠れたような……眠れなかったよーな。
『は、はい…』
『いいやつだから。
トキヤは』
『……みゆくん』
わたしは心の中をはきだそうとした。
『ん』
『流されちゃって、
いいのかなあ…
軽いと思われたかなあ。
恥ずかしくて顔も見れないの』
みゆくんはわたしを抱きしめた。
『ひゃっ』
身動きできない。
『ドキドキする…?』
ドキドキするよ…
すごく。
『…しないだろ?
君はトキヤのことが好きなんだよ。
揺らいでも、トキヤを好きだと
思っていないと…』
みゆくんに抱きしめられて
やっと落ち着いた。