しかしそれが間違ってたのか、「調子に乗らない方が良いわよ？」と、ワイングラスに入った水を掛けられた。



「ナツホさんっ！！」



「今の時間は、私が翔を買ってるの。ガキがナメた口を利かないで」



私はハンカチを出して、顔や服を拭く。

翔さんがナツホさんというお客さんを宥めるが、怒りは簡単に収まらないみたいだ。

良い大人も、ガキらしい事するんだね。

私は立ち上がり、「帰ります」と告げた。



「ちょっと待った！濡れてるし、迎え呼ぶよ」



「翔さん。私の心配より、お客さんの心配をしてあげて下さい。
心がガキなお客さんをね？」



これじゃあ、挑発をしてるようなもんだ。