ビールの苦味のする舌に、私は懸命に舌を絡めた。



「ん、んぅ……」



周りの視線を感じても。

息が苦しくなっても、悠に頭を押さえられてて離せない。

必死に胸元を叩くと、悠は通りかかったタクシーを停めて、私を引っ張った。



「恥ずかしかった…」



「まぁ…そうだな」



まだ胸がドキドキしてる。

落ち着かない。

繋いだ手に滲む汗は、きっと私だけじゃない。

マンションに着き、リビングで寝てる蘭を起こさないように、私たちは寝室に入った。

コートを脱ぎ捨て、2人でベッドに入る。