「酔い、醒めたみたいだね?
帰ります」



悠からフンッと目を逸らし、私は翔さんに頭を下げた。

翔さんは「あちゃーっ;;」と、頭を抱えた。



「待て!待て、海!!」



悠が私を追い掛けて来る。



「煩いっ!!」



私は悠に初めて怒鳴った。



「何で?」



「何が」



「何で接客してたの?何で酔うほど呑んだの!」



悠は「…あぁ」と呟き、先を歩いてた私の隣に並ぶように立った。



「あの客、許嫁」



「いっ、“許嫁”っ!?;;」



ビックリするわ!

しかも益々、イライラも増すし!