私の表情には意味がない。

笑うとき

泣くとき

怒るとき

その表情は、仮面に彫られた、

偽物でしかないから。



―――――あれは、4年前。



「ねぇねぇ、夏花ってうざくない?」

「ぁ―、分かる。
 なんか、いい子ぶってんだよね。」

「その癖に、可愛くないよね。」

「可愛くないと言えば、顔とかも。」

「そうそう。」



その時親友だった二人。

信じてた、信じてたのに、


裏切られた。



その日、私はこれでもか

というくらい泣いた。


そして私は歪な形になり、



――――――仮面ができた。