「なあ、頼むってー!

誰か学級委員やるやついねえのー?

決めねえとやばいんだってー」


今にも泣きそうな顔をした情けない広瀬の声。


学級委員なんて、やりたいやついるんだろうか。


「郁はやだもーん。

だって去年、学級委員のこ、ちょー大変そうだったし」


「それは他の委員の仕事も押し付けたからだろ…

いやほんと!
学級委員とか、本来はすることほっとんどないから!な!

誰かやろうぜー…」


そう言っても誰一人として話を聞こうとはしなかった。


もはや自由時間だろ、この状況。


「え!!かおりんやるの!?」


突然郁のいつにもましてデカイ声が聞こえてきた。


隣の柳瀬がすぐに反応したのがわかる。


「え、だって先生困ってるし」