なんだか、先輩には少し申し訳ないけど


こんなふうに話すのって

少し楽しい。


なにより、郁が私の欲しい言葉をくれる。


「あ、郁、携帯光ってるよ」


「ほんとだー!

誰かなー…って、アキだ」


「アキ?」


「うん、アキも一緒にお祭り行くんだけど、いいーっ?」


「えーっと、アキってどちら様?」


「あ、ごめんねっ!!
アキっていうの、昔の名残りで。

広瀬だよ?」


広瀬


広瀬って、


うそ、うそでしょ



「ええっ!?!?」




「ちょっ、かおりん!?」