「…そうだったんだ。
実を言うと、私
去年の夏まつりの一週間前に
付き合ってた先輩にふられちゃったんだよね」
「ええっ!?」
「びっくりでしょ?
それで、ふられる前に
一緒に夏まつり行くって約束してたんだけど
別れてるくせになんか
行かなきゃっておもっちゃって。
そしたらさあ!
夏まつりに先輩と新しい彼女さんが居たんだよ?
ほんっと、今思うと笑える」
郁は目を丸くして私の話を聞いていた。
「そんなことあったなんて全然知らなかったあ…
でもそいつ、さいってー!」
「だよねー!!
多分私と別れる前から
関わりあったはずでしょ?
だからかなり前から別れるつもりだったんだろうなーって」
「うっわ…
なんかかおりんに時間返せって感じー!!」
「あははっ、ほんとだよねーっ」