き金に手を置き、いつでも撃てる状態になった。
沈黙が続いた。
たった1分かもしれない。
それとも5分かもしれない。
もっと長く10分だったかもしれない。
ただ二人にとってその少しの沈黙は1時間以上に感じていた。
そして、ごくという唾を飲み込む音の後にお互い引き金をひく。
二人とも強張って目を閉じていた。
そしてほぼ同時に目を開けた。
目の前には銃口を向けあっていた地味なみなみの顔がある。みなみには今時の雰囲気の竜也が目の前にあった。