「海斗!あんたにしては上出来じゃない!!」



未来は海斗の肩をバシバシと叩く。

しかも思い切り……


『痛いって!!

感謝してんならもうちょっと優しくしろ!』



海斗は未来の手を押さえる。


私はそんな光景を横目で見て自分の席を先に確保した。




「えーっ?!零そこ座るの??」


未来はそんな私を見て頬を膨らます。




「こういうのは早い者勝ちじでしょ?」


私は一番後ろの窓際の席に座ったのだ。


涼しい顔で言うあたしは最高に気分がいい。



『お前ら朝から騒ぎすぎ…』


そう言って私の前の席に座る清水大和(シミズヤマト)


大和は私たちが小学生のときに転入してきた。

海斗と仲が良かった大和とは自然に仲良くなっていた。


『いつの間に来たんだ??』


海斗は大和に聞く。


『さぁ?いつのまにだろうね?』



ニヤっと笑う大和。



「ってかまさか大和もこのクラス?」


未来は驚いたように言う。



『そうだけど?何か文句でも??』



「あんたは嫌味しか言えないわけ??」


未来は呆れ顔。