私の目からは涙が溢れ出した。



先生に顔を見られないように、



先生に泣き顔を見られないように、



背を向けた。



『……なんでだよ?』



先生の悲しそうな声が聞こえる。


そして私は言った。



何回も繰り返し練習した言葉を。



「重い……重いよ…。



教師っていう職業も、


6歳も年上っていうのも、


すっごく重い……。



それに苦しいよ。



毎日会えないのも、


手を繋いでデートに行けないことも、



……すっごく苦しい。」




先生に泣いていることを気づかれないよう夜空を見上げる。



無数の星たちが光り輝いていた。



そして私は言葉を続けた。



「私には耐えられないよ…。




だからもう終わりにしよ……。」




先生は何も言わない。



きっと泣いているんじゃないのかな…?




すすり泣く音が聞こえるよ?




もし私に勇気があって


今、振り向くことができたら


「ウソだよっ!先生大好き」

って言いたい。



先生の胸に飛び込みたい。


先生の腕で抱きしめられたい。


先生の柔らかい唇でキスをされたい。