「はぁ…あたしについてきても、意味ないと思うけど?」
チラッと相手を見てそう答える。
「あるよ。」
ハッキリそういう彼に少々、吃驚(びっくり)させられる。
「俺にはある。」
「どういう…」
「…笑わないで聞いてくれる?」
いつもより、真剣な表情をしている彼に一瞬だけドキッとさせられる。
「俺さ、先生のことす「須藤!」
何かを言おうとした彼の言葉を遮ったのは斎藤さんだった。
「斎藤……。」
「え…と…り、林道が呼んでたよ?」
「…分かった。じゃあ、先生…また後で。」
そう言って屋上に戻っていく須藤くん。