「はぁ…」



「こら!そのため息は何だ!」



めんどい。


どうしてこうもこの人に絡まれるんだろうか。



あたしはワザと顔を背けた。



「藤田先輩…ですか?」



今までずっと黙っていた右側、琴子は目を大きく見開きながら言う。


あたしはそんな琴子を見て、ちょっとした不安が浮かび上がってきた。



すごーく嫌な予感。



「そうだよ」



なんてスッキリボーイなんだろうか。



こういうのも王子様スマイルというのか?なんて考えた。



見る人が見れば王子?


うーん…。