「やあ!」



「っ?!」



あたしの今の顔は、最上級に阿呆な顔に違いない。



あまりにも突然の横からの声に、あたしは彼の顔を見つめたまま停止した。


どうしてこんなに視界の中いっぱいに彼の顔があるのだろうか。



これ…あたしの王子様…?


いやいやいやいや。




「こんにーちわっ」




そう明るい声にこの顔と言わんばかりのにっこにこな笑顔。



なんでこうも笑顔なんだろう、と思うくらいの笑顔。


とびっきりの笑顔。



さすが演劇部。



ちょっと尊敬。


いろんな意味での。