まだ寝てなかったんだ…
「はい!」
あたしの笑顔は、とびっきりの笑顔だったに違いない。
「そっか。良かったね」
「はいっ」
ねぇ先輩…寝てなかったのって…もしかしてあたしを待っててくれていたんですか…?
自惚れでもいい、今はそう思いたかった。
嬉しいことがあったから。
それを先輩が笑顔で受け止めてくれたから。
すごくすごく嬉しくて。
あたしは先輩の顔を見つめて思った。
それがつい言葉に出てしまった。
「先輩…手、繋いでくれませんか…?」
言い終わって、はっと気づく。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…