「ではあたしもう寝ますね!明日早いんですから、先輩も早く寝てくださいね」



あたしはそう言って笑った。


先輩は驚いた顔であたしと見つめていた。



あたしは立ち上がり、お尻をはたく。


そしてドアへと向かった。



とても心が温かかった。


ドキンドキンと、流れる血が熱い。



この胸の高鳴りが消えてしまわぬうちに明日を迎えようと思った。



布団に戻るなり、先輩は言った。



「いいことあった?」



「え?」



慎也先輩が笑っていた。


まるであたしの心を読んだかのように。