あたしは帰宅部部長を目指す!
みんなが先輩の言葉によって「ふーん」と頷く。
その「ふーん」は、何のふーんなのか。
もちろんあたしに分かるはずもなく。
納得しないでくださいよ?!
こんなあたしみたいな声の人なんてかなりいますから!!
そこらじゅうにわんさかいますからね?!
必死なあたしのことなんて、誰も思っていないんだろうなぁなんて思った。
突如、横からズイっと。
「大声を出してくださいな」
あたしの目の前に紙でできたマイクが出てきた。
またそれがなんともリアル。
あたしはマイクを見つめたまま「え」と硬直。
普通に考えて無理でしょ…?
こんなみんなが見ている前で大声…?
ありえないと思う。
なんでこんなことをあたしに求めるんだろう。
あたしは顔を引きつらせて硬直した。