「よ…よろしくお願いします」



「ふふ~っ」



嬉しそうにあたしを見つめる先輩。


そんな先輩を見て、あたしは首を傾げる。



「なんか嬉しいなっ♪」


「?」



「夏沙ね中学の時帰宅部だったの。だからねこうして後輩ができるなんて、先輩って呼ばれるなんて思わなかったの~」



にっこりとはにかんであたしを見つめる先輩の目はとても嬉しそうだった。


握った手をブンブン振りながら言葉を続ける。



「だからありがとーね!かすみんっ♪」



ドクンと。


心臓が大きな音をたてた。



あたしは…必要?


必要とされているの?



それが、しょうもなく嬉しくて。


胸が温かくなって。


ちょっぴり、泣きたくなったのはあたしの中だけの秘密。