「ってかさぁ、ふじたん先輩はどこ消えたのー?」


自分のコップいっぱいにジュースを注ぎながら、夏沙先輩は言う。



「そう言えば、八木くんと、ゆたくんも来てないね」



コップいっぱいに注がれたジュース。


夏沙先輩は、それをとても満足そうに飲み干した。



本当に夏沙先輩は先輩なのか?


そんなことを思ってしまう。



「あ、藤田先輩ならさっき会いましたよ」



あたしは椅子に座りなおしながら言う。



「大きなダンボールとかを持ってました」



「あぁ、藤田くん1人で片付けたのかな?」



呼んでくれればいいのに、とため息を漏らす。




どうやら藤田先輩は先を読んで、勝手になんでもしてしまう人らしい。


そこがいいところなんだとか。



確かにそんな感じ。



面倒見が良さそうだ。