トクントクンと、ゆっくり動く心臓。 胸がキュと締め付けられる。 「手、小さいね」 先輩の手はあたしの手の下から抜け出し上へ。 ゆっくり手を乗せた。 ドキンと跳ねた胸。 じわじわとゆっくり温かくなるあたしの手。 ねぇ、先輩。 先輩はあたしの〝声〟と〝あたし〟…どっちをを必要としてくれていましたか…?