「んでさ、結局演劇部入るの?」



「入りません」



あまりの即答に驚いた琴子は顔を顰めた。


ボーっとするあたしに少し腹がたち始めたみたい。



ちょっと…やばかったかな?


自分の世界に入り込みすぎたみたい。




「なぜ」



「…え?」



「香澄が演劇部入れば毎日のように寺原先輩に会いに行けるのに入らないなんてあたしが許さないッ!!!!」



そんな…



いつの間にか、ぐいっと首元を掴まれた。


その力が強すぎて「ぐえ」と漏れる声。



「入りなさい」



「ええー…」



今度は琴子が鬼になる番。