華恋に限ってそういうことはしないだろうと信じ


からかい半分で背中に目を向けた。


「...そ」


は?


鼻で笑いそうになる自分を、慌てて抑える。


「鏡見ても、私周りの子と比べればずば抜けて可愛いし。


何人かの子と写真撮っても、やっぱり私が一番可愛いの」


何言ってんだよこのアホが。


花で笑う気も失せて、華恋の背中の一点を見つめたまま静止する。


華恋ってこんな子だった?


自分で可愛いとか言っちゃうの?


俺から見て、兄としても男としてもこいつは



可愛いって思ったことがあった。


でも、自分で言うって、引いてしまう。


「......ふふっ」