バレたかもしれない。


でも、何も知らずに、黙々とご飯を食べてる母さん。


たくさん口に入れて飲み込んだ母さんは話を続けた。


「電気ついてたかは覚えてないけどねぇ」


一旦止めて、お茶を一口飲んで、また華恋に話続ける。


「なーんか、和也の部屋のところから声聞こえてきてたわ」


「そうだった...かな......っ」


母さんがわかってないといい。


俺の部屋から聞こえてきた声が、華恋の"喘ぎ声"だったということ。


「何話してたかはわかんないかったわ」


俺は、2人の会話を全く知らないフリして早く夕飯を済ませようとしてた。


「ふーん...」


いまいちはっきりとしない返事をしている華恋も、


早く夕飯を済ませようとしているようだった。


「夜中、お母さんトイレに行こうとして起きたのよ。


階段の前通ってふっと華恋の部屋見たら、ドア開いて電気ついてなくて」