シャルロッテがトゥエンティと距離を開ける。


かちかちと石がぶつかるような音がすれば、シャルロッテの周りに、小さな氷のつぶてが出来上がっていた。


その数無数。


「いけ」


柔らかな号令により、発射された。


ものによって、雹というのはフロントガラスにめり込むほどの威力を持つ。正に氷の弾丸だった。


「あ、ああぁ!」


体に埋め込まれた無数の弾、胴体を、顔を、目を、あらゆる箇所につぶてがめり込んだ。


悲鳴をあげて、膝をつくトゥエンティ。

どうして、というのを無事な右目だけで見て、シャルロッテに訴えかけたが。


「ひよっこが、よくそれで死にたいなどと抜かしたものじゃ」


空中には巨大なつららが四本浮いていた。