にぃと、三日月のように歪む口元が。


「いけ」


発射されたつららは、磔刑道具だった。

トゥエンティの四肢に、杭のように刺さる。


「――」


絶叫。
あまりの痛さに気を失いかけたが、その痛みが現実に引き戻す。


「ふん、情けないな。痛みの覚悟がないものが死にたいなどと抜かすな」


尖ったような言い方でシャルロッテは、地に磔(はりつけ)にされたトゥエンティに言う。


「自害できないじゃと?ふざけおって。それはただ、貴様が臆病なだけじゃ。本当に死にたいものは、“死ぬ手段など選ばぬ”。舌でも噛みきれ、首を自ら折れ。それができぬなら――痛まないように死にたいなどと思うぐらいなら生きてみせい!」