『真ー里ーちゃん。』

振り返ると川崎美那がいた。

『この間の歓迎会はありがとう。帰りにチラッと彼氏見ちゃった。すごく素敵な彼だね。』


美那はすごく機嫌が良いようだった。

真里から見ると美那はいつも自信ありげで、近寄り難い雰囲気も少しある。
私を年下と思って可愛がってくれているのか、あまり動揺したり、下手に年上面する事なく接してくれてもいる。

『えぇ、見られちゃいましたか?恥ずかしいなぁ。』

『すっごく仲良いカンジだよね~。浮気なんてしなさそうだし。お互いにね。』
棘のある言い方がかんに障ったが、気にしない事にした。

『どうでしょうか?わたし鈍いからなぁ。』

『真里ちゃんは可愛いから分からないけど、彼一途な感じだったし、真里ちゃんみたいに可愛い彼女がいたら出来ないよ。羨ましい。今度彼の友達でも紹介してよ。』

『ありがとうございます。彼に言っておきますね。』