「梨羅??どうしたの。固まっちゃって」



有菜は気づいてないらしい


姫島さんが琉聖と話しているのを



「ううん。なんでもない」



そ、ならいいけど...なんて
有菜が言った


だけどあたしにはなんの音も
聞こえていなかった


全神経を使って琉聖と姫島さんが
楽しそうに話す姿を見ていたから




「有菜、ごめん!!!ちょっと
2年の教室行ってくる」


え...なんで??と聞いてくる
有菜を置いて
2年の教室へと向かった





* * *





「あのすいません。
翔ちゃんいますか?」


2年の教室に着いたあたし。


2年3組のドア付近にいた人に
声をかけた


すると後ろから聞き覚えのある
声が聞こえてきた



「梨羅?どうした?」


「翔ちゃん!!!」



鷹宗 翔平
-たかむね しょうへい-


翔ちゃんはお兄ちゃんみたいな
存在である、幼なじみ


琉聖と同じバスケ部


琉聖とあたしのひとつ上の
先輩であり、バスケ部の部長


ちなみに翔ちゃんも
琉聖と同じぐらいモテる




ってこんなこどどうでもよくて...



「ねぇ翔ちゃん、明日試合ってほんと?」



「そうだけど...
なんで琉聖に聞かねぇの?」



「・・・・・・」



「琉聖となんかあった?」



「ううん。別になにもないよ。
ただ琉聖が忙しそうだったから
翔ちゃんに聞きに来ただけ。」



翔ちゃんは納得いかない
ような顔で、そっかと言った


その後チャイムがなったから
翔ちゃんは教室に戻っていった