「お手じゃないよ?」
優飛が笑いながら言ってきた。
「し、知ってるもん!!」
…本当は、知らなかったけど。
私はそう言い、手を出す。
お祖母ちゃんに、飴を貰う子供みたいに。
お祖母ちゃん、飴ちょーだい。
よく幼い子が言うこのセリフ。
この、場面にはこのセリフがぴったりだと思う。
いっそのことこのセリフを優飛に言ってみようか?
……いや。
やめとこう。
どん引きされるよ。
脳外科に行こうとか言われそうだし。
あり得る。
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