帰り道、私より前を歩く志乃。


隣すら歩いてくれない…。


「志乃、あれ本気なの?」


「……本気だけど」



わたしが話すと
こっちを振り返って志乃は答えた。



「負けたら、どうするの!?
私……別れたくないよ」



そう言うと、
志乃は不機嫌そうに言った。



「なに?
知夏は俺を信じてないの?」



「ぇ…………」



「俺は勝つよ。
彰太になんか負けない。
俺の彼女なら、信じろよ!!」



そう言って
私に怒りをぶつける。



信じてない訳じゃないよ。