「そんなんじゃない!!
でも……」



でも、もし……志乃が負けたら
私、怖いよ……。



そんな私が答える前に
志乃が答えた。



「…わかった。
その賭け、のってやるよ」


…………え?

志乃?



「ははっ☆交渉成立だな」


そう言って木山は
「じゃあね」と手を振って
私たちから去っていった。



私と言えば、
固まって動けなかった。



「……志乃」


「帰るぞ、知夏」



そう言って
私を放って行ってしまう。