「ちなっちゃん!」


「……木山」



誰よりも早く着替えて
私の元へやってきた木山。



「一緒に帰ろ♪」


「やだ。
私は志乃と帰るもーん」



木山から目を逸らして
また志乃を見た。


志乃は3Pを打ったり
フェイクからのシュートをしたり自分で考えて
練習していた。



どんなに小さくても
私にとって志乃は……



「……カッコイイ」


いつの間にか、そう呟いていた。



すると木山は
勝ち誇った笑みを見せる。


「俺もあれぐらい出来るけどな」


「……」