そんな志乃とは裏腹に
木山は
次から次へとシュートを決める。



「いいぞ、木山」


「あざっす!」



身長が高い分
ボールが捕られにくい。

やっぱり長身は
有利なんだ…………



そんな時、5分の休憩になった。


なったと同時に
木山が私に手を振る。



「ちなっちゃーん♪
俺のこと、見直した?」


そう言って
無邪気な笑顔をみせる。


一応、手だけは振り返して
何も言わなかった。



だって
志乃が、すごく悔しそうに
俯きっぱなしだったから。