ポカンとまぬけな顔をして悪魔を見た。


「…なんだよ」
「えっ?あ、いや…意外だなと思って…」
「なにが?」
「優しいとこもあるんだ…」

言ってから我に返った。

でも、もう既に遅し。
悪魔は黒い笑みを浮かべ、じわじわと私に迫る。


「ふーん。優しいと思ったんだ?」

「えっ!!あ、違う…えと…」

壁に追い込まれた私。

どうしよう… どうしよう… あ!!
ドアに鍵かかってない!!
よし…… 行けっ!!!



私はドアのほうに向かっておもいっきり走った。
でもあっけなく捕まってしまった。