また唇が迫ってくる。


やばいっ!またキスされるっ…!!

そんなことが頭をよぎった瞬間、誰かの声がした。



「龍二ー、早く集ま…って、あれ?もしかしてお取り込み中?」

誰?

金髪の髪にピアスは両耳合わせて5こ。
ネクタイはゆるゆるでシャツはズボンから出ている…とにかく校則違反しまくりだ。


…また変なのがきた。




「律希…なんで邪魔すんだよ。せっかくいいとこだったのによ」
男ははぁー…とため息をついて、律希と呼ばれた人を睨みつけている。

「わりぃわりぃ!そんな怒んなって~」
顔の前で手を合わせ、このとおりっ!とでもいうかのように謝っている。


…なんなのこの人達…


ふと上を見たら時計の針は9時を回っていた。


…………。




……入学式!!!!





私は入学式を思い出し、その場から猛スピードで逃げ去った。




アイツが邪悪な笑みを浮かべ、何考えてるかも知らずに…