『……3時間服選びしてたんだもん…。』

「ふっ…似合ってるじゃん、その服。」

『へ!?聞こえてたのっ!!?』


小さく呟いた言葉は、俺には聞こえてないと思ってたみたいだけど、しっかりと聞こえてた。

姫梨も、ちょっとは今日を楽しみにしてくれてたのかなって、そう思ったら、俺の中でまた少し愛蘭姫梨という存在が大きくなった気がした。


「ってか、イチゴ好きなの?」

『うん。…何でわかったの?』

「見てればわかる。」

『…そうだねっ。』


自分の手元を見て、姫梨は笑った。


「ま、俺はそんな姫梨が好きなんだけど。」


今だ!とか思わなかった。告ろうとは最初から決めてたけど、タイミングははかってなくて、無意識にこの言葉が出た。


ただ、本心を言っただけ。