『私、聞いちゃったんだよね。…友香に、愛してるって言ってるとこ。』
「…ちょっと待った!あれはっ…!」
『最近!…素っ気なくなってきてたのは、そのせい?私…あんな優しい顔した翔ちゃん、見たことないもん!!』
「姫梨…。」
『受験勉強が大変だからって、そう考えようとしたけど…無理だった。私、無理だった…。』
「……別れよっか。ごめんな、辛い思いさせて。…幸せになれよ。」
また、涙が出てきた。
1番言いたかった言葉は、翔ちゃんに言われちゃったけど、言えるだけ言えたから…良かったんだと思う。
その日から、翔ちゃんとは学校で会っても、あまり話さなくなった。
友達はみんな、私達が別れたのを不思議そうにしてたけど。