「…あのさ、昨日一緒に帰ってた男だれ?」
『昨日?…あ、風。』
メロンパンを頬張りながら、姫梨は平然と答えた。
風?どっかで聞いたことあるな。
あ、もしかして…。
「それって、緑川風?」
『そーだよ♪』
「付き合ってんの?」
思いきって聞いてみた。
そしたら姫梨は、
『そんなわけないじゃん!私と風が!?…ないない。』
と、全力で否定した。なんかちょっと安心。
…いや、それなら何で一緒に帰ったんだ?
「じゃあさ、緑川とどんな関係なわけ?」
『幼馴染み…かな。母親同士が昔から仲良いの。』
あ、そうなんだ。
昨日あんなにウジウジ、グダグダしてた俺はなんだったんだよ…。
かっこわりー。