ピッ――――。
勝手にそばの整理券のスイッチを押す。
『あぁ!なに勝手に決めっ…!!』
「よっ♪久しぶり。」
近くに立ちすぎたのか、振り向いた瞬間に俺の胸に顔をぶつけた。
俺だって気付いたかな?
『…………誰だっけ?』
「はぁ!?」
わ…忘れられてる?
え、なんで?
あの時は俺の名前知ってたじゃん。
すっげぇショックなんだけど…。
『どこかで会ったことある?』
「…8月15日、夜に。…庭で。」
ショックでそれしか言えなかった。でも、これだけ言えばさすがに思い出すよな。
『15日の夜?…庭?』
え…、もしかしてガチで忘れられてる?
やべー、俺立ち直れるかな…。