「そうだけど、喧嘩して捻挫なんて何年ぶりかだよ」

溜息をつく美琴。

「何年ぶりって、前からの友達なの?」

「友達じゃないし。うん。二歳の頃から一緒だった。中学は梓がなんか事件起こして他の学校に転校したけど。」

「事件?」

「あっ、何でもない。忘れて。」


いきなり焦った様子の美琴を見て、恵里佳は追求しない事にしたが、やはり気になる。

「ふーん? その気になったら教えてよ」


それから、他愛のない会話が続き夕日を背に帰っていった。