あまり理解出来ず、沖田も土方も眉間に皺を
寄せて悩んでいる。
「その遠出していた奴ってのは、誰なんだ」
取り敢えず気になる所を問うと、凜は瞬いた。
「あぁ……早瀬 龍飛よ」
凜がそう言うと同時、土方は雷が落ちたかの
ように驚きで固まった。
沖田はまだ分からないようだ。
「お前……!!は、早瀬さんは流石に呼び捨てに
するような方じゃねぇだろ!?」
「誰?その早瀬って人」
土方が恐れ多いとばかりに騒ぐものだから、
沖田は余計に気になって身を乗り出した。
「松平様の側近で、有名な剣客で、私の師匠」
嬉しそうに笑う凜と、興味がなさそうに頷く
沖田と、更に驚く土方。
その時廊下を歩いていた隊士達は、中庭のそ
の光景を見て揃って首を傾げていたそうだ。


