空は青いんだけど、どこか乾いていて





流れる潮風はものすごく冷たく





規則正しい波の音さえ寒く感じた





特にすることもなく





ただ、誰もいない浜辺を二人で並んで歩いていた。





足跡は俺たちの後に二つ出きる





当たり前なんだけど、それが独りじゃないんだと





俺をなんか安心させた。





横を見ると、砂に負けじと頑張って歩く結菜





そんな結菜を見て、不意に俺は言ったんだ。





「結菜…」





「なに?」と返事をしながら、
結菜はふと顔をあげる




その表情はちょっと間抜けに見えるんだけど、やっぱり可愛いくて





「愛してる」





と俺は思っていることを自分から言ったのに、なんか恥ずかしくなったんだけど





「私も愛してるよ」





とそんな中、顔を真っ赤にしてそう言ってくれる結菜を見ると





恥ずかしさなんて、もうどうでもいいやと結菜を抱きしめていた。





もう離さないと誓いながら…