「じゃあ、俺らそろそろ行くわ」





「うん、バイバイ。それと、雪
結菜ちゃんを幸せにしなよ」





「おうよ」





すると、由佳里は去って行った。





「ねぇ、由佳里さんって誰なの?」





結菜は少し嫉妬しているのか、声のトーンが違った。




多分、俺しか気付かないくらいの違いなんだろうけど





「ああ、由佳里は高校の時の友達

それで、……の彼女なんだよね」





「そうなんだ〜」





俺が言い終わると安心したのか、
結菜の声のトーンはいつも通りになっていた。





「なぁ、これからドコ行く?」





なので、俺がそう聞くと結菜は少し考えて変な答えを出した。







「…海、海に行かない?」




「海って、今冬だよ」





俺は当たり前の事を結菜に言うと





「でも、行きたいから行こっ」





そう笑顔で言われると、断ることなんて出来ずに俺たちは海へ行ったんだ。